坊ちゃん球場15㌔ラン

古くはヒポクラテス、そしてカント、ニュートン、日本では聖徳太子に本居宣長、福沢諭吉と運動の効用を説いた偉人は数え切れません。
身体を動かすことが健康を保つ最上の方法、運動をすれば頭が働く、精神が充実する、世界が平和になる・・・。
ベストセラー『運動脳』で著者は、
「成績を上げるのに必要なのは勉強ではない。運動である」
とさえ書いています。
あらゆる病気を治し、社会を明るくして、頭もよくなる魔法である『運動』とは、筋トレや格闘技ではありません。
エルピスSA、東温ランニングクラブのみんなが大好きな、『ランニング』です!

10月16日(日)、本来ならばリレーマラソンでしたが、コロナで中止になったため『坊ちゃん球場15㌔ラン』に変更しました。
1周750mを5回で3750m、これを4セットで15㌔。
参加者への説明では1周700mで14㌔、心理的負担をほんの少し下げました。

『強制参加』の6年生3名をはじめ、特別ゲストの3年生2名、T太パパとミズキ、計17名。
「大勢だけど、今日は集団走。ひとりも落ちない、走れる人が先頭を率先して担当、㌔6分ペースで」
渡り鳥がV字の編隊で飛ぶのは、単独では目的地までたどり着けないからだそうです。
負担の大きい先頭は順番に交代して、規則正しい斜め後ろの位置をキープ、当然休憩は皆一緒に。
斜め後ろは、前の鳥の羽ばたきが生んだ上昇気流を最も利用しやすいポジションで、鳥たちは省エネ飛行を翼で感じながら長距離を渡って行くのです。
真後ろではなく、斜め後ろはランニングでも同じで、先頭が作る空気の流れに乗れると想像以上に楽に走れるはずです。

最初の5周はみんな余裕です。
おしゃべり、ランニングしながらの鬼ごっこ。
給水はほどほどに、次はもう少しペースを上げていこう。

2セット目、集団はばらけ、表情はなくなってきました。
お前さんたち、先を考えるからしんどいんだぜ。
今、一生懸命に走ることだけに集中するんだ。

3セット目、2グループ分割が奏功し、息を吹き返しました。
ペースも上がり、逆走でのすれ違いでパワーが増幅したようです。
やっぱり顔が見える程度の集団、7,8人がいいのかも。

最終セット、『余裕グループ』と『限界間近グループ』に分けました。
先ほどよりもさらにペースが上がり、周回を重ねます。
指で数えられるくらいのカウントダウンは活力の源になります。

K月君「コーチ、これが終わったらごちそうですか?」
S「もちろん、フルコースでどうだ?」

K月君「ほんとですか?約束ですよ!」
だが物知りのK月君、『馳走』とは本来『走りまわる』という意味だぜ。
15㌔走の後に『ご馳走』とはなかなか根性あるじゃないか!

普通は走行距離の3分の2くらいで疲労のピークが来るものだと思っていたら、小学生諸君は3分の1で登り切ってしまうものなんですね。
それを乗り切ったらあとは『煽り』と『応援』のミックスジュースで頑張れるんだ、今日はお気楽傍観者のコーチはそんな発見をしました。

17名での15㌔走、各々の消費エネルギーは600kcal、ソーラーパネルで変換したら電気自動車をフル充電できるんじゃないか、と思わせるような秋の快晴、皆さんお疲れさまでした。

(新沢)

この記事を書いた人