持久走裏ワザ!!

テストとか発表会とかで評価をされるのは本来持っている実力であるはずなのに、実力以上の高望みをしてしまうのが凡人の悲しい性です。
実力というのは普段の努力の賜物であり、それ以上を得ることがあってもそれは『幸運』であって、自分の力ではありません。
したがって考えるべきは実力を上げるのはもちろんのこと、実力を最大限発揮できるようにすること。
直前にジタバタしても仕方がない、と思ってしまうのは結果を運に任せるようなもので、ゴールするまで最善の方法を取り続けることが最高の結果に結びつきます。

ということで、校内持久走大会で実力を100%発揮できるように、最善の努力ができるようなとっておきの裏ワザを紹介します!

まず考えるべきは軽量化です。
エンジンの積み替えができないのであれば余計な荷物を下ろす。
本番一週間前に髪をバッサリと切る、直前に切ると走っているときに頭が気になってしまいます。
産毛を剃る、ひげも剃る(生えていれば!)、爪を切る、垢を落とす・・・。
最も効果的なのは排便対策、当日朝に全部出し切れるように一週間前からリズムを整えておきましょう。
朝ごはんは少なめ、水分も少なめ、原始の人類が獲物を追いかけていたのは腹ペコの時です。
満腹になってしまったら、脳は食べ物を得る必要はない、つまり走る必要はないと判断してしまいます。
数キロを走るエネルギーは身体に十分蓄えられているので、朝食抜きでもいいくらいです。

次に着衣については基本はワンサイズ小さいもの、身体に張り付くくらいのピチピチがベストです。
サイズが小さければ軽いし、浸み込む水分量も少ない、身体にぴったりだと空気抵抗が減ります。
首のタグ、脇腹のタグは切り取りましょう。
ワンポイントの刺繡も根気があれば取れるはずです。
名札をシャツに付けるときは可能な限り小さく、シャツとの間が開かないように。
靴下はショート丈の五本指一択、指の分だけ重さは増しますがそれを補って余りある効果、すなわち五本の指それぞれに力が入り、足全体のパワーが使えるようになります。
パンツはトランクスよりボクサータイプ、ボクサータイプよりブリーフ、吸湿速乾系、勝負パンツを決めておくと気合が入ること間違いありません!

靴は語りだしたらキリがないので、とりあえず軽いもの、脱げない、薄底がベターです。
マラソンではやりのカーボンプレートシューズは確かに速くなります。が、しかし・・・。
それよりも靴ひものほどけない結び方、うさぎ結びをしてみましょう。
うさぎの耳はできるだけ小さく、あまりきつく締め過ぎず、余分なひもは切ってしまうくらいの気概が欲しいものです。

前日夜にはコースシミュレーション、家族からのメッセージは『頑張れ!』ではなく『応援してるよ』、地図でコースを俯瞰して全体像をイメージする。
苦しいけど頑張っているではなく、気持ちよく走っている姿を思い描いて眠りにつけると最高です。

本番前の休み時間、友達と遊んでいる暇はありません。
座って目を閉じ、深呼吸。
身体中の二酸化炭素を全部出して、酸素を充満させるつもりで、五秒鼻から吸って五秒止める、五秒でゆっくりと口から吐く。
これを何回も繰り返す、心を落ち着けて。
周りから『何やってんの?』と茶々を入れられても無視。気持ちの乱れは走りの乱れに直結します。

ちなみに朝からの水分補給は『水』、頑張れるようにスポーツドリンクのがぶ飲みなどは全くの逆効果です。
深呼吸の前後にチビリチビリと飲むのが最大の裏ワザ『無糖紅茶』です!
普段、学校に持っていくのは麦茶?水?
水分補給はそれで構いませんが、本番前に気合を入れるのはズバリ『カフェイン』、唯一の合法ドーピング、興奮剤です。
小学生でコーヒーを愛飲している子は少ないでしょうが、一週間前からはカフェイン断ち、本番20分前に紅茶カフェインでガツンと脳に刺激を与えます。
学校で紅茶持参が禁止されているのは聞いたことがありませんが、先生に確認を取っておいた方がいいかもしれません。
休み時間終了直前にトイレで最後の一滴まで絞り出すのを忘れずに!

みんなでする準備体操、筋を伸ばしたり体をひねったりのストレッチは適当に流して、軽く走る、スキップ、ご存じ『エチオピアンダンス』!
筋肉を目覚めさせて、筋肉と骨をつなぐ腱(けん)のスイッチを入れる、一度心拍数をマックスまで上げておきましょう。
ゆめゆめストレッチで限界まで伸ばしてしまうことの無いようにして下さい。
スタート位置はライバルの真横。両手を腰に当てて、腰を回す。腕を大きく振る。静かにもも上げ。
走り方も語ることは山ほどあるけどコツは、
①スタートはゆっくりと(ダッシュしない)
②走り出したらライバルの斜め後ろに付く
③ゴールは止まらずに通り抜ける

ほらね、天命を待つだけでなくやることはたくさんあるでしょ。
たぶん、これらの対策を全部できたら1㌔につき1秒は速くなります。えっ、たったそれだけ?
いや、1秒早く走れる対策をしてきたという自信が背中を押してさらに速くなるのは間違いない!
なぜならランニングは足ではなく心で走るものだから。


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